西郷どん 第6回「謎の漂流者」

もともと期待値が低すぎるので何をしても「あ、それやっちゃうんだ」って感じでスルー出来るんだけど、スルー案件が役満並に揃ってて思わずフフッと笑っちゃう、そんな次元に達しつつある。

吉之助、すわ切腹か!?という、心底視聴者にとってはどうでもいい(視聴者は切腹になるはずがないと知ってる)状況で、一人でテンパって役所まで走り詰める糸どん。子役時代の「走るのが速い」エピソードに絡めたらしき作りの稚拙さに顔を引きつらせつつ見ていたというのに、追い打ちをかけるように仲間みんなに「もしかして糸どん、吉之助さぁのこと…!?」「はっ、恥ずかしかぁ///」って本気でやられたこっちの身にもなって欲しい…どんな顔で見ればいいんだよ…(能面のような顔で乗り切った)制作者側、これ本気じゃなくてギャグ…だよな…?スベりまくってるコントを見ているようなツラさ…いろいろしんどい。

一方吉之助が入れられた牢には先住者?がいて、意思疎通を図るも芳しくなく、挙げ句の果てに牢屋に刺客が放たれて(ここで既に意味不明)吉之助が刺客を返り討ちにした上に先住者を連れて脱獄するというもはやどうツッコんでいいのかわからない展開に「!?!?!?」と混乱するばかり。いや、このシーンだけ切り取ったらまぁ単純な筋書きとしての意味はわかるけど、どうして脱獄しようと思ったのか、そしてどうして自分の家に連れてこようと思ったのか、そして何故謎の男が吉之助に(その母に?)心を開いたのか、さっぱりさっっっっぱりわからない!!!演技でそれぞれのキャラがどう考えているかはわかる!わかるけどその裏にある根幹がわからない!!わからないんだよぉぉぉぉ!!

斉彬は熱心に建白書?を送ってきた下級武士である吉之助の名前だけは知ってる状態で、御前相撲で堂々たる優勝&藩主相手にも手を抜かない戦いっぷりを見て「こやつ、タダモノではない」って思ったってこと…なんだよな、多分。で、だから「琉球でつかまえたアヤシい外国帰りのオトコの心を開けるだろう」と見込んで牢に放り込んだ…ってこと?意味わかんなくない?そもそもジョン万次郎に対してどこまで期待してたのかわかんないし(最初からジョン万次郎の心を開きたいのなら牢に入れなければいいし、ジョン万次郎をアヤしんでいるのなら小細工してまで心を開かせようとするのは不自然)、むしろ意図せず頭を冷やさせようと牢に入れたらたまたま一緒になったジョン万次郎と意気投合してしまった話にして、薩摩にとっては棚ぼただった方が理解しやすかったのでは…なんか捻りすぎて失敗した設定っぽさが残るような…ツラい。

そしてうっすらと感じていたガッカリ感にとどめを刺す「ラブ」展開。ラブ。アメリカではラブで結婚できる…いや、そういう考え方そのものは否定しない、糸どんが好きな相手と結ばれるという状況に憧れる描写もありだと思う…でも正助が糸どんに「ラブじゃ」は…さすがにそれは…そして極めつけに「赤山先生の月命日のサバを読んで」呼び出した上での告白…私の中の何かが激しく「それは違うのでは…」と告げている…赤山先生、本当にごめんなさい…(何故か視聴者の私が申し訳ない気持ちでいっぱいに)

腹が立つとかそういうベクトルじゃないんだけど、なんとなくこの大河が好きな人とは相容れないな、というレッテル貼りをしたくなるというか…視聴しながら心を平穏にたもつの難しそうだなぁという印象。脱落も視野に入れつつもう少し様子見。