いだてん 第25回「時代は変る」

今回から第二部。さてどうなるんだろうって思ってたら、田畑のまーちゃんが第一部以上にテンション高い状態で45分ぶっちぎってて笑ってしまった。まさか視聴率とかでこれだけ再放送したりよくわからん番宣したりしてる状態で「ついてこれない奴は置いていくぜ」って言い切るような第二部初回にしてくると思わないじゃないですか~! あーでも番宣や再放送決めてる人たちと現場のスタッフは違う人なのかな。現場の士気は下がっていないようで何より。このまま突っ走って欲しい。

ただすごく面白くて楽しい45分なのだけど、1度見るとお腹いっぱいで2回見ようとか思わないのは確かで(直虎とかは見直したりしてた)、そういう部分がいわゆる一般受けしないのかなぁとも思わなくもない…。あと、制作側から選別されてる感じは確かにある。「自分は面白く思えるから大丈夫」っていうのは、ある意味上から目線の感想であって、そういう感想を持たせる(雰囲気のある)作品そのものが全部気に食わない、と思う人は確かにいる…それも結構たくさんいる…ような気がする…そういう意味では視聴率が全然回復する兆しが無いのもわからなくもない…。朝ドラでは「女子高生が主人公」という強烈な縛りがあったからそのあたりがだいぶ中和されてた…のかなぁ。

まーちゃんがまたものすごいメンドクサイ人間に育ってて笑う。寄席で大声で噺家に話しかけるとかオリンピック報告会で思いっきりヤジ飛ばすとか、いわゆる「空気読まない」の筆頭として突き抜けてて、もう絶対に絶対に近くにいて欲しくないタイプなんだけど、見ているとやっぱり愛嬌で誤魔化されてしまうんだよなぁ。新聞社でも上司に気に入られてて(リリー・フランキーさんすごい素敵)苦笑するしかない。これは孝蔵もそうで、多分クドカンさんの持ち味なんだろうけど、やっぱりこういうタイプに生理的に近寄りたくないと思ってしまう私はクドカン作品と相性悪いんだろうなと思う。でも面白いからすごいなぁと思うんだけど。おそらく引き際というかオチでのバランスのとり方が上手いんだろうな。

相変わらずお金のない体協で、相変わらずのメンツがヤケクソになって「初心にかえって選手は自腹で」とか言い出すのが情けなさ過ぎて面白い。嘉納先生も相変わらずの癇癪もちで、全然人間として成熟されてなさげで何より。肝心な時にさえ間違えなければ、上の人は日常は多少厄介でも愛される。そして陸上と水泳などの個別スポーツ団体が力を持つようになり、それをまとめる体協にどんどん力がなくなっていく描写は、面白可笑しく描かれてたけど結構深刻な組織の構造だよなぁという気にもなる。どうしても組織は細分化するし、それぞれがそれぞれの利益を優先するようになり、結果として全体は空洞化していくんだよな…難しいね。

突撃アポで高橋是清からオリンピック資金をふんだくることに成功したまーちゃん。きな臭くなってまいりました~!政治と金とスポーツ!これからどこまで食い込んで描くのか!?時代も戦争に一直線だし、どういう描写にするのかめちゃくちゃ期待している。

薬師丸ひろ子さんがめちゃアヤシイ占い師さんで、今後も多分要所要所で出てきそう。そのうち歌ってくれそうで期待してる。桐谷健太さんは前の朝ドラでも見てたし最近ず~っと見続けている気がする…こんなNHKに出続ける役者さんになると予想してなかった。来年の織田信長も楽しみ。しばらくは水泳連のメンツが裸要員なのかなぁ。斎藤工さんは相変わらずカッコよかったけど、それよりなぜか皆川猿時さんに釘付けとなってしまった。奇人オーラはイケメンオーラを塗りつぶす…。