おんな城主直虎 第24回「さよならだけが人生か?」

いきなり副題で井伏鱒二にケンカ売っちゃうのすごい。いや、わかってる。題名パロディなんだからこうならざるを得ないのはもちろんわかってる。たけの里下がりとそのオチに引っかけた題名だよね。冒頭の龍雲丸が去って行くのも含まれてるのかも。龍雲丸もまた帰ってくるんだろうし。

瀬名と元康(もう家康?)久々に見た~。めっちゃ可愛いシーンなんだけど、この二人のいずれ来る悲劇を知ってるからツラい…ホント脚本がエグい…明らかに悲劇性を上げるための現在の夫婦描写なんだろうけど、思わずニヤッとするコメディ感を全面に押し出して悲劇性を上げていくの本当にマゾいでしょ…;; きちんと紅を指してめかし込んで殿の前に出向くのに、ツン気質全開で「まるで父親みたいですね」って気安さからの嫌味を言っちゃうのがまさしく瀬名ちゃんでありました。瀬名が浜松城に入れずにお寺に幽閉?されてる事情とかは良くわからなかったのだけど(曖昧にぼかされてた気がするけど、見逃しただけかも)石川数正とのアイコンタクトといい、セリフ劇がコメディ色なのに全体的に不穏な感じなのが怖い。石川数正は瀬名のこと気にかけてて、築山事件を期に家康との間に溝が出来ていくというのが私の中の基本路線となりつつある。

新野家の三女さくらの結婚話。おとわの人質の話はあれほどまでに井伊家の男どもがいきり立ってたけど、今回は(面白くはないものの)人質としての結婚を井伊家全体で受け入れているのが面白かった。井伊家そのものが成長しているとも言えるし、状況が違ってたてつく体力が無くなっているというのもあるのかも。それにしても嫁ぎ先、いい男だったなぁ…これだけじゃ無くて今後もいろいろありそうな予感。

直虎の成長が顕著に表われてる回だったな~。南渓和尚が眩しそうに寂しそうに、もう「おとわ」がいないことを惜しむ姿が印象的だった。ひたすらにがむしゃらに龍王丸に挑んで今川を根負けさせた「おとわ」はいなくなり、知恵を付けて婚姻という名の人質を受け入れるだけじゃなく、自分から仕掛けるしたたかさを身につけた「直虎」がいる。これが「おとわ」に対するサヨナラだという解釈もあるなら、副題から言うとたけや龍雲丸のように再び「おとわ」が戻ってくる瞬間があったりもするんだろうか。それが政次のためだったりしたら熱い。もちろんそうで無くても全然いいんだけども。楽しみ。

たけを追いかけての別れのシーンは今回のハイライトだと思うんだけど、やっぱり良かったなー。別れの寂しさを描くために「寂しい、つらい」って語らせる必要はないんだなーとしみじみ思う。直虎のセリフは「らしいなぁ」と思ってクスリと笑わされつつ、その言葉の裏にある相手を思う気持ちを感じて不思議と泣けるんだよね。からりと笑いながら爽やかに泣ける展開が良かった。そしてしんみりした後のたけの幽霊騒動からの、姪のうめの登場に笑った。おとわが小さかった頃に「お手つき」について噛み合ってなかった頃のたけが帰ってきたw 感動した直後に持ってくるこの外し方が大好きだ~。それにしたって遺伝子強すぎるだろwww

今週の直之。今回ちょっとしか出番なかったけど、塩いじって方久に「メッ」て態度だけで叱られるの可愛かった。はぁぁぁ~~!相変わらずゆきのじは可愛いなぁ~~!!

今週の政次も幸せ絶頂だったな。深夜の囲碁とか、執務室でのわかり合ったようなアイコンタクトからの自然と距離を取っての白々しいやり取りまで、もう二人はバッチリ息の合った主従になりつつあるんだなぁってほのぼのした。いやー、こんなに政次が報われる日が来るとは…!

海老蔵織田信長がすっごいイロモノっぽくていい!
・信長の、どこから声出してるのかわかんない感じの舞台っぽさがいい!
・そして蛇に睨まれた蛙状態の元康もいい!弟ネタ出した部下に振り返って睨み効かすのカワイかったw
ムロツヨシ…じゃなかった、方久の金儲け講座、私も受講したいw