西郷どん 第16回「斉彬の遺言」

斉彬が死んで腑抜けになるかと思いきや、亡き殿のご意志をくんで変革に邁進する吉之助。その愚直さ、苛烈さは危うさも秘めていて、月照さんは明確に吉之助の「燃え尽きたい」という願望を見抜いている、という関係性は純粋に良かったと思う。願わくば、どうして月照さんは吉之助のそういう心情を察し得たのか?という部分にもっと説得力があれば良かったけども望みすぎか。

 

個人的には先週の「今後お前は俺になれ」が遺言てことだと思うんだけど、15回のサブタイトルで「殿の死」って使ってしまっていることで、先週のを見ている時からその言葉が遺言であることはわかりきっているので、今回のサブタイでもう一回「斉彬の遺言」って念押しされるとちょっとクドい気がした。わかりやすさ重視なのかもしれないけど、もう少し視聴者を信用してくれてもいいのになって気にもなる。実はそれ以外のサブタイの意味が含まれていたのなら逆にわかりにくい…

 

月照さんが幕府から狙われている話。史実がそうだったので仕方ないんだけど、正直「月照さん、そんなに目立つ存在だったの!?」と意外に感じてしまったりも。ドラマ内では穏やかで気品のある人にしか見えないので、幕府側の過剰反応という可能性もあるけど、そのあたりの社会的情勢は全く語られないので結局は謎のまま。そして月照さんを薩摩に逃がすという話までトントン拍子で進むのだが、月照さんが既に死を覚悟してるのかはたまた薩摩での再起を狙っているのか、いまいち読み取れなくてわかりにくかった。このドラマ、わかりやすさに定評があるらしいけど、こういうところはめっちゃ不親切だと思う…


佐野史郎さんの井伊直弼!「恐れ入り奉ります」連呼で押し通したっていうのは何かそういう逸話があるんだろうか。面白すぎた。薩摩から見ると井伊直弼は完全に敵役なんだけど、佐野史郎さんの含みのある演技は「敵役なりの信義がある」って感じでとても素晴らしかった。昨年の大河「直虎」からの引き続きの視聴者に対してのアンサーとなる演技だと思う。あの直政の子孫として納得感ありすぎるw