おんな城主直虎 第49回「本能寺が変」

相変わらず面白かったけど最終回1回前らしく全てが駆け足な印象だったかなぁ。もっとじっくり見たかった内容だったかも。


最後の最後でノッブのデレを入れてくる森下脚本マジで鬼畜。これまで全く本心を見せずに瀬名と信康の命を奪い、家康暗殺疑惑まで持ち上がる展開の中でほんのわずかに挿入された「家康のために器を選んでやる姿」が効きまくってた。あの真意が不明すぎて引きつり笑いするしかなかったノッブの配膳が、本当に心からのオモテナシだったことが後からわかるこの演出の上手さよ!そして壮絶な気持ちのすれ違いがしんどい~!


でも、これって瀬名と信康の処分も忖度だったって意味じゃないよね?違うよね?ノッブは基本鬼畜思考で、瀬名と信康を差し出してまで舎弟としての誠意を見せた家康をようやく身内として信用したからデレた(でも家康は別にそこまでノッブに心酔してるわけではなく、ただ恐れてるだけ)ってことでいいんだよね?そしてその信用を光秀が利用して本能寺したって解釈はアリだよね?これで一応スジ通ってるよね?

 

光秀の謀反の事情がイマイチわからないままで残念だったけど、それはこの話の本筋じゃないから仕方ないよなぁ。数少ない光秀エピソードの中で氏真くんと歌合わせするような教養人であり、白髪の苦労人であり、おみくじで大吉出るまで振っちゃうようなお茶目な人であり、って積み上げてくるの本当に上手かった。

 

お頭の再登場~!明らかに再会を喜んでる龍雲丸に対して、おとわの無頓着さに苦笑するしかない。「会いに来てくれたのか」って言う龍雲丸に、いきなり笑顔満面で「頼みがあるのだ」とビジネスライクに悪びれないおとわの通常運転。中村屋もそりゃーずっこけますわ。あ、子供たちに「しぃ~」ってする中村屋がめっちゃ可愛かった!

 

拗ねまくって「異人と添え」という無茶振りしたのに、意外にもあっさり了承されてしまい、ヤキモキしてギリギリで吹き矢で助けたら「頭は助けてくれると思ってた」って笑顔で言われちゃう龍雲丸に(笑いながら)深く同情するしかない。自分でも薬で対策しつつ、それでも頭の助けを信じてたという直虎の無邪気さは、龍雲丸という人間の本質を的確に理解しているということの表れでもあるよなぁ~。まぁ、約束はホイホイと忘れちゃうわけですけども!(笑)この約束忘れてたエピソードは意外だったけど、改めて考えると直虎らしいなぁ~って思った。彼女が「おとわ」だったら忘れないかもしれないけど、「直虎」ならばそんなこと思い出す間もない程やること多いもんなぁ。何より今は「戦をなくす戦」の真っ最中なわけで。それにしても、龍雲丸はあの別れの際の言葉をずっと胸に秘めて9年間生きてきたわけだよな。なんというヒロイン力!

 

そして龍雲丸の「勝てねぇ~」というボヤキが何より良かった!あの「勝てねぇ~」は柳楽優弥の真骨頂だった!あの朴念仁(w)のおとわに心底惚れていて、改めて自分が惚れたのはこういう人間だったと諦めが突き抜けたようなあの「勝てねぇ~」は素晴らしかったよ~!あの言い方があったからこそ、おとわはこれでこそおとわなんだと私も心底思えたので、あのセリフは本当に良かった…!!


徳川家臣団の伊賀越え劇場、超面白かったw 学芸会みたいな「切腹するぞー(棒)」「やめてくだされー(棒)」を間近で見せられた穴雪さんの困惑を想像すると笑いしか出てこない。そしてノブの「夜盗に襲われなければいいのですが」×2!怖い!このノブめっちゃ怖い!!去年のノブが真っ白く見えるほどに今年のノブは怖いぞ~。今年のノブって何だ。そういえばtwitterとかで「今年の伊賀越えは~」というフレーズめっちゃ見たけど、「今年の伊賀越え」って言い回しも可笑しいよなぁ。こうやって去年と比べてもどっちもいいなぁって思えることが何と幸せなことか。