おんな城主直虎 第4回「女子にこそあれ次郎法師」

子役回ラスト。これまで4回見てきて、今の子役ってすっごい演技達者だな~と思ったのも確かだけど、子役メインだとやっぱりダレるな~というのも正直なところ。4回かけて子供時代のおとわ(とそのまわり)というキャラを明確にしてきた構成は良かったんだけど、全体的にもう少し大人(特に井伊家の家臣とかまわりの国との力関係とか)の世界メインでその中に子役が光るみたいな展開ならもっと良かったのに。ずっと気になってるんだけど井伊家の家臣に筧利夫がいるのに全然エピソード無いのが気になって気になって…今回初めてちょっとアップで写ってしゃべってたけど、せっかくなんだからなんかもっとこう…ねぇ?
 
おとわが亀に対して持っている感情はこの時点では「恋」ではなくて「保護欲」に見えるな~。出家したらもう妻になれないと嘆くものの、鶴に「妻ではなく僧として支えてやればいい」と言われて俄然その気になるあたりが愚かしくも愛らしい。そして無邪気にも当の鶴相手に「こんなことなら鶴と夫婦になるという案を受け入れるんだった」とぼやいてしまうおとわの残酷さよ…他人の恋愛を含む感情にまるっきり鈍感というのは、ごちそうさん見てると森下脚本の定番という気がするけど、直虎ではどんなオチが待っているのやら。史実で考えたら直虎は生涯独身なわけだけど、その合間合間にどんな感情の動きを盛り込むかは作者の腕のふるい所なわけで、楽しみ楽しみ。
 
おとわ父が、自分が不甲斐ないことを受け入れた上で、ある意味グレーな結末を選ぶのが面白かった。これまで4回かけて、井伊家がどんなに人材として貧相か(男がどれだけ頼りないか)描いてきたんだと思うけど、その中でこういう決断をして、それで何とかやっていくしかないみたいないっぱいいっぱいな感じがにじみ出てた。それは最善の策じゃないと思うし、だからこそ井伊家はずっとピンチなんだろうけど、それでもやっぱりあのおとわ父の決断は心地よいよね。優しいけれど、優しさだけじゃない。けれど非情にはなれないし、だからこそ甘んじて受け入れるしかない苦みもたくさんあって、それを受け入れていく覚悟なんだろうなぁ。「鶴の親を奪いたくなかった」の言葉は心底直盛の当主としては愚かしいほどの人の良さが表れていたと思うし、直盛だから仕方ないって思われるってことは慕われてる当主ってことでもあるんだろうな。まぁ、甘いと思うけどw