おんな城主直虎 第3回「おとわ危機一髪」

おとわが可愛くなさ過ぎて笑うしかないw でも「ごちそうさん」を見る限り、このおとわの空回りっぷりは制作側の手のひらの上っぽい気がするんだよなぁ。め以子の可愛くなさとシンクロするので、森下さん的な落しどころがあるんじゃないかと思ってる。め以子にはこれっぽっちも共感できないけど、それでもめ以子のことは好きだし、ごちそうさんは見ていて面白いので、多分子役(おとわ)時代のいろいろが成人後の直虎に降りかかってくる構造になってて、あとでいろいろ唸らされるのではないかという期待。
 
龍王丸に勝てばなんでも褒美がもらえるというのを聞いて、おとわがまわりの空気を読まずに自分と自分とって突進していくのも痛いし、何度負けてももう一度って挑んでたまたま勝った時に「勝ったから褒美褒美」って強請るの厚かましすぎるし、それが通っちゃうのが朝ドラっぽいんだけど、実は今川側ではおとわの存在そのものははなからどうでも良くて、井伊家を効率良く捨て駒として扱おうとしてることがちょっとだけ明かされる。だからこそおとわの行動をそのまま主人公補正で持ち上げる脚本じゃないんだろうなって好意的に見られるの、まさしく「脚本家で見る」ってことなのかもしれないなぁ。勝手に理想を押しつけられる脚本家側はたまったもんじゃないだろうけどもw でも、そう思えるのが脚本家の信用ってやつなんじゃなかろうか。
 
おとわは真っ直ぐで素直で頭のいい娘なんだけど、聡明ではないっていうのが本当にまんまめ以子で、このタイプが森下さんの好みのヒロインなんだろうか。まさかこのタイプのヒロインしか書けないとか…いやいや、天皇の料理番の俊子は私の理想すぎるヒロインだったから、あっち方向も森下さんはちゃんと描ける人のはず。ということは、やっぱりおとわがこういうキャラであることに必然性があるんだろうなぁ。まぁ確かにまわりの空気を読みすぎる主人公というのは難しいよね。去年の信繁なんてほとんど最後まで空気読みすぎて自分が空気だったもんなぁ。真田丸はいろいろと規格外の作品だけども。
 
自分の軽薄な行動で井伊家がピンチになったという自覚があり、何とかしなければと奮起するおとわの姿には感心するけど、それで取る手段が「勝つまで挑む蹴鞠勝負」だもんなぁ。あれはおとわの無鉄砲さのエピソードでもあるけど、軽々しく「何でも褒美を取らす」って言っちゃった龍王丸の浅はかさという側面もあるのかもしれない。寿桂尼の言葉はそんなニュアンスだったよな。今川家の公家風な武家スタイルがめっちゃ平家っぽくてゾクゾクする~!義元はしゃべらない路線を引っ張るのかと思ったら、最後にあっさりしゃべってて拍子抜け。でもおとわたちがいる公の場で声出さないのは、格の違いを見せつけるっぽくて良いなぁ。
 
佐名様についての説明で「お手つき」がおとわとたけで解釈違いすぎても話が進んでいくの面白かった。たけの説明がずいぶん大げさだったけど、妻としての人質であの仕打ちなら酷い話だけど、妙齢の娘が人質で当主のお手つきって、良くある話とかじゃなかったんだろうか。当時の慣例がわからないから判断しづらい。お手つき後、今川家臣に下げ渡されたらしいけど、井伊家の格から言ったらとんでもなく格上に嫁いだことになるような気もするし、今川家内にあてがわれた?佐名様の部屋もあったし、そこまで酷い扱いされていない気がしたんだけどどうなんだろう?内情でいびられてるとかなら実家を恨むのもわかるけど、寿桂尼にお手紙して配慮してもらったりしてるし、佐名様の今川家での立場がそんなに悪くなさそうなので、佐名様が井伊家に対する確執があるという設定がどういう描かれ方をするのか、俄然楽しみになってきた。
 
瀬名姫というのは、今回の大河が始まってから調べたけど結構すごい運命が待ってるのね…「龍王丸さまに蹴鞠で勝って妻にしてもらうの!」ってところまでは微笑ましいのに、その後「そして今川を手に入れる!」って宣言にピキッと笑顔が固まるよね。このわずかなセリフで瀬名姫というキャラを表現し尽くしちゃうのスゲェ。直虎と友情?らしきものもある設定らしいし、家康とのあれやこれやは興味深いし、めっちゃ楽しみ。
 
・瀬名姫役の子が菜々緖になるのわかりすぎてびっくりした。美少女っているんだねぇ…
寿桂尼の圧倒的カリスマオーラ…!
・佐名様の圧倒的薄幸オーラ…!
・おとわ爺に拉致られた鶴が妙に大人びて「弟も攫わないと」とか言うのほんとしんどい…
・おとわ爺の後先考えない感じが井伊家の家風だとしたら今後不穏すぎる。
・おとわ父の胃の具合が心配。気苦労耐えなそう。
南渓和尚の策士っぽく見えて全然ダメダメな感じが美味しすぎる。
・小野和泉守が思った以上に鶴が攫われたことに動揺してるように見えたので、今後楽しみ。
・おとわの子役が本当に井上真央に見えて困る。